特集 病院の増改築
病院の増改築—選ばれる病院づくり—利用者のニーズを把握し必要に応じて増改築を
堺 常雄
1
1聖隷福祉事業団聖隷浜松病院
pp.124-125
発行日 2002年2月1日
Published Date 2002/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903473
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当院の設立母体である聖隷福祉事業団は1930年に当時は不治の病といわれた結核に病んだ青年の世話をしたことに始まり,一般の病院とは設立基盤を異にしている.しかし,抗生物質のおかげで結核も不治の病ではなくなり,それに代わって心臓病,頭部外傷などに対する高度医療の必要性が高まってきた.そのニーズに応えるべく当院は1962年に開設された.その意味では開設時から急性期・高機能病院を目指してきたといえる.
当初は114床の小さな病院であったが先駆的な医療を心がけ,利用者のニーズを先取りしようとする先達の努力と,利用者の信頼により,現在の744床の総合病院となった.その間数次の建築は増床を伴った形で行われ,1987年に行われた前回の建築は約2万m2の敷地面積に744床という規模としてはぎりぎりの選択であった.
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