IT革命は病院医療をどう変えるか・3
遠隔画像診断—皮膚科,放射線科領域を中心に
佐藤 俊浩
1
1最上町立最上病院
pp.332-334
発行日 2001年4月1日
Published Date 2001/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903250
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住民が自らの居住地で保健・医療・福祉の一体化したサービスを享受できる体制,すなわち「地域包括医療」の概念が提起されて久しい.そうした医療のいわばユートピアの創設は地域住民の切なる願いであることは論を待たない.地域や自治体においてよりいっそうの医療体制の整備が求められる昨今,過疎地の医療機関が直面する深刻な問題の一つに慢性的な常勤医師不足が上げられる.中小規模の病院において新たな臨床科を開設することは容易なことではない.そうした地域の不利益をいくらかでも解消する手段として,ここ数年来遠隔医療システムが注目されている.近年政府が推進する「Information Technology (以下IT)革命」の追い風を受け,その運用形態は様々ながら,導入に踏み切った施設からの報告は相次いでおり1),その応用領域は実に多彩である.本稿では,最上町立最上病院における遠隔画像診断の現況と今後の展望につき概説する.
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