特集 改めて病院の安全管理を問う
リスクマネジメントと損害保険:リスクマネジメントと損害保険—病院という組織の視点から/医療にかかわる損害保険
鮎澤 純子
1
,
濱 精孝
2
1東京海上メディカルサービス株式会社メディカルリスクマネジメント室
2東京海上火災保険株式会社医療シルバー業務部開発グループ課
pp.106-111
発行日 2001年2月1日
Published Date 2001/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903192
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はじめに—「起きた後」を考えてこそリスクマネジメント
「リスクマネジメントと損害保険」というテーマをいただいた.日本の医療の現場でもリスクマネジメントという言葉を使った取り組みが始まっているが,リスクマネジメントが防止のノウハウ,特に事故防止のノウハウとして論じられることが多い今,この「リスクマネジメント」と「損害保険」の組み合わせには違和感を覚える読者もおられるのではないだろうか.
しかし,この組み合わせは,決して唐突なものではない.それどころか,「それでも起きてしまった」場合の対応策として組織で必要十分な保険の手配をしておくことは,本来的な意味でのリスクマネジメントの範疇である.
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