病院管理フォーラム 看護管理=病院のDON・1
病院のDON
小山 秀夫
1
1国立医療・病院管理研究所医療経済研究部
pp.64-65
発行日 2001年1月1日
Published Date 2001/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903180
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看護部長の重要性
国立医療・病院管理研究所では,毎年2回,「病院管理研修会・看護部長コース」を開催している.このコースは1953年に開始されたもので,2000年12月までに5,637名の参加者があった.1953年当時,当研究所は「病院管理研修所」という名称であった.この年の4月には東北大学医学部にわが国で初めて「病院管理学教室」が設置されて,記念すべき年であった.しかし,入院が必要な結核患者を入院させる設備が著しく不足し,医師や看護婦のマンパワーも不足している状況において,病院管理や看護管理について,どのようなことを,どのように研修することが有効であるか,といったこと自体から研究する必要があった.
近代的な病院管理研修の体制が確立できたのは1961年6月のことであり,「厚生省病院管理研究所」に名称変更し,看護管理の研究も開始された.当時の病院における看護労働は,人員不足もあり,深刻な労使問題を抱えていたが,国民皆保険の体制が確立し,病院数も病院病床数も急激に増加し,各地で夜勤は2人で月間8日間までという「ニッパチ闘争」が展開されるようになった.
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