ケースレポート
物品管理システム導入とコスト削減策の効果
武田 洋子
1
,
川村 マサ子
2
1埼玉県立循環器・呼吸器病センター中央材料室
2前:埼玉県立循環器・呼吸器病センター看護部
pp.533-536
発行日 2000年6月1日
Published Date 2000/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903027
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当センターは埼玉県北部の農村地帯に位置し,昭和29年に結核を専門にした自治体立の医療機関として開所した.平成6年には循環器系疾患に関する医療の中枢機関が併設され,平成10年4月から循環器・呼吸器病センターと名称を改め,呼吸器系疾患の診療体制をさらに充実して,高度な医療を提供するとともに,地域の医療水準の向上に貢献する役割を担っている.平成10年度の病床数は368床,入院患者数は1日平均266名,外来患者数は1日平均258名,病床利用率は72.3%である.
循環器系・呼吸器系専門の医療機関で使用する診療材料は,一般的に高品質かつ高価なものが多い.また,院内感染の対策上からディスポーザブルの診療材料が数多く使われている.このため,当センターの診療材料に掛かるコストも一般病院や他の専門医療機関よりも高額となっている.ちなみに,平成10年度の当センターにおける診療材料の医業費用全体における構成比率は12.1%,購入額は約9億2千万円,材料費の対医業収益費比率は42.3%,うち,診療材料費は18.9%となっている.なお,地方公営企業を適用している他県の循環器・呼吸器系医療施設と比較すると,当センターの材料費の対医業収益費比率は平均(43%)を0.7ポイント下回っている1).
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