特集 地域医療支援病院はどうなる
「地域医療支援病院」をこう考える—現実に即し承認要件の再検討を
世古口 務
1
1市立伊勢総合病院
pp.878-879
発行日 1998年10月1日
Published Date 1998/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902512
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1998年4月1日,第三次医療法改正の中で最も大きなポイントは「地域医療支援病院」の制度化である.その背景には「かかりつけ医」によるプライマリケアや,在宅医療,訪問看護といった新しい形態の医療を後方から支援するという狙いがあり,地域の医療機関の機能分担,連携の推進を一層進めていくための切り札的な存在と考えられる.
この「地域医療支援病院」の承認要件のうち,患者紹介率については「全初診患者のうち紹介患者と入院した救急患者の合計が80%以上」と非常に高く設定された.ただし特例措置で,「紹介率が60%以上〜80%未満の病院であっても2年間で80%にまで高める具体的な計画を策定し,その達成がみこまれる病院」については都道府県知事の判断で弾力的に承認できるほか,さらに1年間の計画の延長が認められている.
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