連載 病院主導の保健・医療・福祉複合体の実証的研究・14
第6報 その2 私立医科大学の保健・医療・福祉複合体化はどこまで進んでいるか
二木 立
1
1日本福祉大学社会福祉学部
pp.1123-1128
発行日 1997年12月1日
Published Date 1997/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902287
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(前号より続き)
6.他病院の経営委譲(買収・寄付)により開設された分院
表6(11号,1037頁)からわかるように1951〜1996年の45年間に,私立医科大学病院の分院は9病院から43病院へと34病院も増加した.厳密にいえば,第二次大戦前から存在した分院で1951年以降廃止されたもの(本院への統合も含む)が2病院あるため,1951年以降開設された分院の総数は36病院となる.これら以外にも,1951年以降開設されたが1996年までに廃止された病院が五つあるが,一部経緯が不明なので,今回は検討から除外する.
表8に示したように,これら36病院のうち,実に13病院(36.1%)が,他病院の経営委譲(買収・寄付)により開設された病院である.しかも,そのうち11病院が買収(国立病院の経営移管も含む)である.
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