癒しの環境
スリッパ廃止の経験から
土井 章弘
1
1財団法人操風会岡山旭東病院
pp.648-649
発行日 1997年7月1日
Published Date 1997/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902160
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病院における癒しの環境の整備が,機能を重視するあまり,今まで軽視されてきたと思います.病院がサービス業という認識が高まるなかで,癒しの環境に,ハード,ソフトともに関心が持たれるようになってまいりました.ハードはすぐには対応できなくとも,知恵を働かせれば,すぐ実行できることがたくさんあります.その一つにスリッパ廃止があります.その経験を報告いたします.
病院の玄関でスリッパに履き替えて,病院に入る,このような日本的ともいえる風習は大病院では次第になくなっていますが,中小病院の多くが,まだ玄関でスリッパに履き替えるスタイルが多いのではないかと思います.私たちの病院は,脳神経外科,整形外科,リハビリテーション科を中心とし,脳神経運動器疾患を対象にした102床の急性期専門病院で,外来1日300名,平均在院日数25日の病院です.靴がなくなったり,スリッパが汚いなどの苦情がときどきあり,いずれ,スリッパ廃止をと考えていました.
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