研究と報告
エチレンオキサイドガス滅菌の取り扱いに関する一考察
北山 悦子
1
Etsuko KITAYAMA
1
1三重大学医学部附属病院中央材料部
pp.353-355
発行日 1990年4月1日
Published Date 1990/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900626
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はじめに
当院中央材料部においては,エチレンオキサイドガス(以下,EOガス)滅菌を連日行っている.EOガス滅菌はあらゆる医療用材料(以下,医材)の滅菌に適応されて優れた滅菌効果をもっ反面,毒性を有しており,これまでにも医材の残留EOガス,作業者の曝露量が問題とされてきた.
従来,皮膚粘膜と接触する医材は滅菌後48時間の強制エアレーション(残留ガス強制除去)装置により処理したあと使用可能,血液と接触する医材は48時間の強制エアレーションにより処理したあとも,安全に使用できる段階にはないとされ,そのように取り扱われてきた.しかし,その測定方法はEO残留インジケーターによるものであり,判定は肉眼的に行われるので,確信できるものではなかった.
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