副院長考・6
政策医療の担い手としての国立精神療養所のあり方を考える
滝沢 韶一
1
1国立療養所賀茂病院
pp.736-737
発行日 1993年8月1日
Published Date 1993/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900443
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そもそも医療がサービス業として第3次産業に属し,再生産に貢献していることは周知の事実である.その意味でも時代の変遷と共にその機能や形態等において変容が求められるのは自明のことであろう.しかしながら本来医の心は古今東西不変のものである.
最近,国立病院(療養所を含めて)の在り方についての議論が活発となって来たが,その渦中にあるものの1人としていささかの所見を述べる機会が与えられたことを感謝したい.しかしすでに国立病院に関しては本誌1月号に高橋隆一先生(国立東京第二病院),精神病院については4月号で丸山弘毅先生(成増厚生病院)の立派な所論が展開されているのでここでは屋上屋を架する愚は出来るだけ避けたい.むしろ筆者自身の現場での体験を中心に,副院長としてどのような問題意識をもっているかについて述べてみたい.
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