特集 地域づくりのために病院に何ができるか
地域づくりの実践
保健・医療・福祉を中心課題に据えたわが町づくり
斎藤 貢
pp.40-41
発行日 1993年1月1日
Published Date 1993/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900264
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五色町は,兵庫県の南部,淡路島の中央西海岸に位置し,人口約10,600人の過疎地域である.主な産業は農業で,水稲以外に畜産や施設園芸などの複合経営を行っている農家が多いが,零細な農業基盤を長期的視野でどう再構築していくかが大きな課題となっている.
また,漁業はノリ,ワカメなどの栽培や沿岸漁業が中心であるが,いずれも若者の都市部への流出に伴う後継者不足が深刻な悩みとなっている.町では優良企業の誘致,住宅建設など若者定着のための施策を講じてきたが,人口の社会的減少に加え出生率の低下から自然減少も進行していた.一方,65歳以上の高齢人口は全人口の24.8%と高く,特に75歳以上の超高齢者人口が11%を越え,満100歳以上が105歳を最高齢に5名に達し,長寿の町,超高齢化社会が具現している.
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