グラフ
総合的な健康福祉システムの構築を目指す—涌谷町町民医療福祉センター
pp.773-778
発行日 1992年9月1日
Published Date 1992/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900174
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東北新幹線の古川駅から陸羽東線・石巻線と乗り換えると,沿腺は田園風景が広がっている.濃緑の「ひとめぼれ」が真夏の陽光に映えている.この付近一帯はひとめぼれの生産地.ジーゼルカーは途中いくつかの無人駅で停車しながら涌谷駅に30分ほどで到着する.
涌谷町はこの地方の中心の町だ.人口は2万1千人.「わが町の病院が欲しい」というのが町民の20年来の願いであった.町民は総合病院を望んでいたが,1988年の秋に開設された涌谷町町民医療福祉センターは新しい形態の病院であった.すなわち,診断治療のみを行う病院ではなく,予防からリハビリテーションまでの保健・医療サービス,さらに福祉サービスも提供する地域保健・医療・福祉の拠点たる施設であった.
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