特集 検証 2022年度診療報酬改定
総論
医療経済・政策学の視点から2022年度診療報酬改定の問題点を考える
二木 立
1
1日本福祉大学
キーワード:
診療報酬改定
,
ゼロ改定
,
手続き民主主義
,
コストシフティング
,
ハシゴ外し
Keyword:
診療報酬改定
,
ゼロ改定
,
手続き民主主義
,
コストシフティング
,
ハシゴ外し
pp.1042-1047
発行日 2022年12月1日
Published Date 2022/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211817
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■はじめに
2022年度診療報酬改定(以下,今改定)は,大方の予想に反して相当大幅なものとなりました.改定の解説や対応策については多くの医療(経営)雑誌やセミナーでなされています.
本稿はそれらとの重複を避け,医療経済・政策学の視点から,今改定で私が特に問題だと思う以下の5点に絞って述べます.それらは,①実質ゼロ改定,②「手続き民主主義」からの逸脱,③医療の「余裕」が目指されていない,④2つのコストシフティング,⑤地域包括ケア病棟改定は「ハシゴ外し」.私は,今後の医療政策,特に2年後の診療報酬改定を考える上では,②の「手続き民主主義」からの逸脱が一番重大だと判断しています.
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