連載 遥かなる霞が関・6
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を公衆衛生学・社会学的に分析する
佐藤 敏信
1
1久留米大学
pp.465-469
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211212
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
■感染症は過去のものではない
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の脅威が世界を覆っている.グローバル化によるヒト,モノの移動もあって,医学・医療の領域だけでなく,社会的・経済的にも大問題となっている.
COVID-19に関する学問的な解説や診療のポイント,症例報告などは,他の雑誌やネット記事で数多く見ることができる.そんな中で,筆者自身はウイルス学の専門家でも臨床家でもない.病院における危機管理やBCPなどについてそれほどの知識・経験を持ち合わせているわけでもない.しかしながら,30年余にわたって,厚生省(厚生労働省)や地方衛生行政に携わった経験がある.そこで,本稿ではCOVID-19について公衆衛生学的視点・社会学的視点から書くことにした.
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.