連載 多文化社会NIPPONの医療・8
緊急帰国支援に備えよう
堀 成美
1,2
1国立国際医療研究センター国際感染症センター
2国立国際医療研究センター国際診療部
pp.438-439
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210718
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外国人患者の受け入れのためには,遠隔医療通訳の整備や未収金対策が重要であることは間違いないが,それは初期対応における課題である.実際に受け入れが始まり,患者数が増加するなかで医療機関は別の問題に直面する.それは,退院や転院の際の受け入れ先探し,そして期待通りには回復や治癒をしないケースへの対応である.遠隔医療通訳の契約などにかかる費用負担を決めている医療機関の方がまだ少数であるなか,地域の診療所や高齢者施設,訪問サービスなどの現場ではどうなのか.実態の把握も,医療連携としてどのような相互支援ができるのかの検討もこれからである.
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