連載 事例から探る地域医療再生のカギ・20
宇和島徳洲会病院の経営改善
伊関 友伸
1
1城西大学経営学部マネジメント総合学科
pp.240-245
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210672
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
■何が問題だったのか
厳しい経営環境に置かれる地方の中小病院
愛媛県宇和島市は愛媛県の南部(南予地方)に位置する人口約7万7千人の都市.旧伊達藩の城下町で,南予地方の中心都市である.市内には,市立宇和島病院(435床),JCHO宇和島病院(199床),市立吉田病院(144床),市立津島病院(133床),そして宇和島徳洲会病院(300床)がある.
宇和島徳洲会病院は,「生命(いのち)だけは平等だ」の理念の下,全国に71の病院,340の医療・介護の事業所を有する徳洲会グループに属している.2004年に開院し,現在,300床のうち273床で運用している(一般108,回復期リハ32,移植25,障害者54,医療療養54).病院としては,万波誠医師を中心とした泌尿器科の腎移植手術が有名で,2015年度までの生体腎移植件数が560件,修復腎移植(病気腎移植)の臨床研究が17件と,腎移植の実施件数としては全国4位の実績を誇る.
Copyright © 2018, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.