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大人と子供
島内 武文
1
1病院管理研究所
pp.10-11
発行日 1949年11月1日
Published Date 1949/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210206
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筆者は嘗て或中学の二年生の一團と共に山中湖畔にキャンプ生活をした事があったが,どうした事か生徒に風邪を引く者が多いのを不思議に思った。元気ではち切れる様な子が声を嗄らして受診してくる。咽喉をのぞいて見ても大した變化がないので,薬を塗って含嗽位をさせていた。所がそれが二三人に止まらない。そこでハタと気がっいた。年令が恰度13から14の生徒だ。歌等を唄うのを聞いていると,例の妙な高調音が,かすれた声の間に幼年の日の名残を止めている。声變りだったのだ。
扨て先日小児科は一休何才までをとるのだろうかと云う事が話題に上った。そう云われてみれば,筆者もかなり長く診療に関係し乍らうつかりしていた様である。そこで大人と子供の境は一般には幾才だろうかと思って,二三調べて見た。
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