特集 国民健康保険制度の組織改革が病院に何をもたらすか
市町村長から見た新しい国民健康保険制度
松本 武洋
1
1和光市
pp.194-197
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210057
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
●国民健康保険(国保)の都道府県への一部移管は,市町村に実質的な事務が残るため,実務的には影響は少ないが,責任の所在が曖昧になる可能性がある.一方で,健康づくりなどにおいては都道府県の指導力の発揮が期待できる.
●和光市において,国民健康保険被保険者は所得200万円未満の層が全体の62.4%を占める.国保は福祉的な様相を強めており,保険税負担軽減のための法定外繰入が重い負担になっている.このため,健全財政条例により,定期的な料金体系の見直しを規定した.
●今回の制度改正は国民健康保険制度が始まって以来の大改革であり,この機に介護保険と同様の財政のスタビライザー機能を組み込むべきである.
Copyright © 2016, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.