医療・病院管理用語ミニ辞典
—病院管理—グループ・プラクティス/—検査—腹腔鏡
小野 丞二
1
Joji ONO
1
1東邦大学医学部・病院管理学
pp.803
発行日 1988年9月1日
Published Date 1988/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209374
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医療サービスを提供する上で,医師は中心的な役割を果たしているので,医師の行う医療サービスはプラクティスという言葉で代表することができ,医師の行う診療の基本は,1対1のソロ・プラクティスといえる.このソロに対して,グループ・プラクティス(group practice)は,複数の開業医が一か所に集まってグループを形成し,施設・設備・職員などを共有ないし共同利用とし,協力診療を基盤として診療を行い,収入はあらかじめ定められた分配方法で行う仕組みといえる.
このグループ・プラクティスは北米,特にアメリカで発展してきたので,アメリカ医師会では,「グループ・プラクティスとは,正式に組織された3人以上の医師が医療機器および職員を共有して,ヘルスケア,コンサルテーション,診断および治療を行い,診療に伴う収入はグループのメンバーによりあらかじめ定められた方法で分配するという医療提供の仕組みである」としている.また,カナダ医師会で発表されたグループ・プラクティスの5つの基準では,①3人またはそれ以上の医師から成ること,②医師は正式の契約により組織化されたものであること,③診療録を共用すること,④収入および支出をプールし,純収益はあらかじめ定められた方法で分配すること,⑤同一のオフィスを共有すること,となっている.
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