特集 医療の新メニュー
新メニューあれこれ
松本 陽一
1
,
村田 洋
2
,
内藤 昭子
3
,
鈴木 髙遠
4
,
戸倉 直実
5
,
小林 庸子
5
,
林田 来介
5
,
二木 立
6
,
武石 恭一
7
,
平塚 秀雄
8
,
谷口 尭
9
,
菊池 一男
10
Yoichi MATSUMOTO
1
,
Hiroshi MURATA
2
,
Akiko NAITO
3
,
Takato SUZUKI
4
,
Naomi TOKURA
5
,
Ryu NIKI
6
,
Kyoichi TAKEISHI
7
,
Hideo HIRATSUKA
8
,
Gyo TANIGUCHI
9
,
Kazuo KIKUCHI
10
1兵庫県立こども病院外科
2兵庫県立こども病院麻酔科
3兵庫県立こども病院手術室
4医療法人ちぐさ眼科医院
5代々木病院リハビリテーション科
6日本福祉大学
7千葉市立病院児童精神科
8平塚胃腸病院
9心臓病センター榊原病院
10菊池外科病院
pp.554-566
発行日 1987年7月1日
Published Date 1987/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209096
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●新メニューあれこれ小児の日帰り手術
運営の実際と将来展望
日帰り手術施行の動機
1970年に兵庫県立こども病院が開設されて以来,外鼠径ヘルニア等比較的簡単で短時間に終了する手術に対して2泊3日の入院で対処してきた.手術当日の絶食を含めた術前処置と術後の疼痛等の合併症を憂慮したからである.しかしながら,午前中に手術を受けた患児は夕食時には既に疼痛を訴えるどころか走り回っている姿を見て,これらの患児には外来で対処できるのではないかと考えた.この頃より各地で小児の専門病院が相次いで設立され,これらの専門病院で治療を受けようとする患者が増加の一途をたどってきたため,初診から手術までの待機時間が大幅に延長し十分対処できなくなってきた.対象が小児であるため,小手術とはいえ不安感から来る体動を除くためには全身麻酔が必要であるにもかかわらず,かかる施設においては小児外科専門医,小児麻酔医,看護婦のマンパワー等の不足と,病床数,手術室の稼働力の非効率のため効果的な治療ができない現状であった.
ここで,1977年以降比較的簡単な小手術を中心に外来で対処する方針を取り入れ,1985年より外来手術棟の設置をまって本格的にこの方式を採用した.
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