特集 効率化のための診療プログラムの総合管理
他業種にみる業務工程の総合管理
大庭 祺一郎
1,2,3,4,5
,
斉藤 誠吉
6
Kiichiro OBA
1,2,3,4,5
,
Seikichi SAITO
6
1現中央開発観光(株)顧問ホテル建設本部計画室
2元帝国ホテル
3東京ヒルトンホテル
4京王プラザホテル
5ホテルセンチュリーハイアット
6日本航空株式会社営業本部
pp.219-222
発行日 1985年3月1日
Published Date 1985/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208536
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ホテル客室管理の実際
ホテルとホスピタルのベッド管理
昨年夏,家内が足首を骨折して横浜のある総合病院に約3か月間入院する破目となった.この間,私もしばしば病院に通ったが,ホテルと病院には共通の分野があり,職業柄客室管理の面からいくつかの関心事があった.その一つは,家内が入院中,急に肩がこり,頭痛を覚えるようになった.原因をさぐるとベッド(マットレス)の背から腰にかけて落ち込みがひどく,背骨が曲ったまま長時間耐えていたことにあった.
考えてみるとホテルのベッドは1日平均7〜8時間の使用だが,病院では寝たきり24時間使用で,ホテル以上にへたりもひどく,ベッド管理も重要となるわけである.ホテルのベッドは常に最良の状態で安眠できるよう,ハウスキーパーにより管理されている.また,ベッドは客室のポイントであるだけに購入時も試作実験を重ね,ボトムとマットレスの仕様を決めて特注している.ベッドの生命は何と言ってもコアスプリングの材質とそれを受けるパームの仕様にある.日本の鉄鋼メーカーの鋼硬線も国際水準を凌ぎ,立派なコアが製造され,マットレスの品質は著しく向上している.そして,ベッドのバネも世界的に堅め傾向となり,幅も1メートル幅から1メートル20幅と時代と共に豪華になってきている.
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