講座 「修正病院会計準則」について・16
貸借対照表原則(つづき)—資産の貸借対照表価額
針谷 達志
1
Satoshi HARIGAI
1
1厚生省病院管理研究所
pp.598-599
発行日 1984年7月1日
Published Date 1984/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208352
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たな卸資産の期末有高の計算
前回,資産の評価について,その原則的考え方を述べた.今回は,特にたな卸資産の評価について説明しよう.前回に示したように,準則は,その第20条の(一),及び注解(注22)でたな卸資産評価の方法として個別法,先入先出法,後入先出法,平均原価法等の方法を示している.
たな卸資産の貸借対照表価額は,期末の単価に期末の実際数量を乗じて計算される.期末の実際数量は実地たな卸の手続によって把握しなければならないが,特に注射材料,投薬材料,診療材料などは在庫品のみでなく,調剤室,病棟,外来,手術室などに配置してあるものについても確認することが必要である.こうした各部門に配置された諸材料を決算日当日に的確に把握するためには,通常から定数配置,1本渡し等の方法によって材料の消費数量と配置数を把握しやすいように工夫しておくことが必要である.
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