小特集 第一線病院の手術室の運営
手術室の汚染防止対策
小林 寛伊
1
1東京大学医学部中央手術部
pp.679-681
発行日 1982年8月1日
Published Date 1982/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207802
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術後感染症を防止するためには,術中,術後を通しての基本的無菌操作が最も重要な点であろう.手術室での汚染防止においては,まず手術そのものに起因する汚染を防止することが第一であるが,同時に,患者を取り巻く周囲からの汚染防止も大切である.特に患者が感染に対する抵抗性の弱い条件を有する易感染性患者compro-mised patientである場合には,通常は感染源としてあまり問題にならないような微生物,つまり日和見菌opportunistic pathogenに対しても注意が払われなければならない.
ここで述べる汚染防止対策は,すべての施設で直ちに実行し得るものではないかもしれないが,可能な範囲で少しずつ対策を実現して行くための道しるべとなれば幸いである.
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