グラフ
天草で多彩な活動を試みる—龍ヶ岳町立上天草病院
pp.910-915
発行日 1981年11月1日
Published Date 1981/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207597
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東京羽田から空路熊本まで90分というのに空港からバスを乗り継いで更に2時間半もかかる天草龍ヶ岳町.ここに,この人口7千の町には不つり合いとも言える病院がある.道一つ隔てて海の広がる山肌にはりつくように立っている建物,この漁村ではひときわ目をひく白亜の建物が龍ヶ岳町立上天草病院である.
昭和39年,病床のなかった上島に初めての病院として,70床,医師4人でスタートした.当時はまだ陸路が開通していなかったため,熊本市内から龍ヶ岳町へは船を利用して片道5時間の道のりだったというから,岡崎院長が強調するように確かに"へき地"であった.そのへき地の上天草病院が施設設備の充実と病院機能の向上を図る一方,40年に附属看護専門学校,44年医師会臨床検査センター及び小児喘息病棟を開設,現在9診療科,200床の地域中核病院となった.更に開設以来,経営は黒字という実績も作っている.
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