現場訪問
稲田登戸病院産婦人科病棟小野良子さんと鈴木明子さんに聞く
本誌編集室
pp.686-687
発行日 1979年8月1日
Published Date 1979/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206941
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小野さんと鈴木さんは,病棟の勤務につきながらも,寸暇を縫って,いわゆる"オッパイ外来"に意欲的に取組んでいる助産婦である.その現場を訪問した日は,たまたま夜勤明けということであったが,二人はその疲れもみせず,乳房にマッサージを施しながら,若い母親となごやかに語らっていた.時折,乳汁を指先にすくい舌に載せ,母親にもそのことを促す.そして何事か説明する.頷く母親の得心したような顔.また,ほとばしる乳の勢いに,思わず放たれる驚きの声と笑い.産婦人科病棟の,処置室と書かれた6畳大の部屋には,陽気な気分が満ちあふれていた.窓の外には,梅雨に降られる灰色の風景があった.
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