企画2 病院と緑化
治療環境としての病院緑化
左奈田 幸夫
1,2
1国立埼玉病院
2病院緑化研究会
pp.484-486
発行日 1979年6月1日
Published Date 1979/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206883
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
緒言
気候は,正常人の心身にさえ異常を起こし,バイオリズムを狂わせ,大事故を起こすことも知られている.また,がん,精神病,喘息の心臓発作など,多くの疾患と相関関係がある.国際生物気象学会(1972年)ワルシャワ医大研究医師グループは,716人の動脈硬化,同高血圧,心筋症,神経症などについて気象条件と比較している.
特異な反応は,暑い夏期には,気圧低下時に心臓病患者を入院させておくと発作を和げる.それは,気温の上昇と大気圧の低下が,心筋のカリウム量を減少させる,そのメカニズムは生殖腺とステロイドホルモン産生にありという.気象上の変化が,心筋や冠動脈の病変に及び,死につながるからである.
Copyright © 1979, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.