特集 変化を迫られる病院
供給形態の変化—病院の新しい展開〈ある実態調査から〉
橋本 寿三男
1
1厚生省病院管理研究所
pp.31-34
発行日 1979年1月1日
Published Date 1979/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206750
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はじめに
近代的な重装備の病院に入院している患者は,ごうもんを受けているようだ,とさえいわれる.現在,進歩した医学の恩恵に浴してもらうためには,第三者が何といおうと,医師も患者もそうせざるを得ない局面もあるのである.しかし,患者の意識も回復し,少しは動けるようになると,今度は人間性の確保が問題になる.
極めて高度の医術と高価な近代設備を活用するための精度,効率などの問題と入院患者の安全,人間性の確保とはしばしば相反する要因として,病院に求められる.これをいかに調和すべきかが,今日の病院体制に課せられた最大の課題と思う.この調和をより容易に,確実なものにするためには,新しい病院の展開が必要ではないであろうか.
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