地方の病院から
健康で豊かな町づくりを目指して—岐阜県・国保上矢作病院
大島 紀玖夫
1
1国保上矢作病院
pp.1005
発行日 1978年12月1日
Published Date 1978/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206729
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診療所開所まで
岐阜県恵那郡上矢作町は県の東南端に位置し,隣りを長野県下伊那郡,愛知県北設楽郡に接する辺地の町である.町といっても人口わずか3,700人,95%を山林が占めるといった山村.交通はといえば,中央線恵那駅に出るのに,峠を越し,数十メートル下に川を見下ろす崖ぷちにつくられた曲りくねった道路をバスに乗って小一時間はかかる.
その山間僻地に上矢作病院はある.病院の歴史はまだ浅く,昭和50年6月国保診療所(ベッド19床)開所,52年4月病院化(内科,外科,産婦人科,歯科,ベッド60床)と,子どもでいえばヨチヨチ歩きの満3歳を過ぎたところである.
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