院内管理のレベル・アップ ものの管理
ものの管理の方法・4
ディスポーザブル製品の使用管理
塩山 雅英
1
1聖路加国際病院用度課
pp.568-569
発行日 1978年7月1日
Published Date 1978/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206590
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ディスポーザブル製品が日本の医療サービスの領域に採用されるようになって,約20年の年月を経過したが,導入当初に比べると,現在では,比較にならないほど,各分野にわたり,複雑に,かつ,多目的に使用されるようになってきた.
この背景をみると,初期のころには,1)安全性に疑問がある,2)品質が不安定である,3)消毒,滅菌性に不安がある,4)価格が高い,などといったことに問題があり,とくに安全性の点でいえば,割高であっても,外国製のカテーテル,チューブ類を購入せざるをえない時期もあった.しかし,高度経済成長に伴う技術革新によって,メーカーの数も増加し,種類も豊富になってくるにつれて,安価,軽量,耐久性,耐熱性,消毒,滅菌といった必要条件を満たすものが続々,研究,開発されるようになってきた.その結果,ディスポーザブル製品が,現在の健康保険制度上(制限診療),採算のとれないものが多いにもかかわらず,各病院とも,医学上の要請が優先して,種類,使用頻度,購入量などが年を追うごとに増加し,病院の中で,確実に定着してきている.もちろん,省力化といったメリットも無視できないことであるが,その場合でも,経済的な面からだけ見ると,採算上,プラスになるとはいい難いところに問題がある.
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