第23回日本病院学会演題選
外来患者の番号登録制と保管方法の変更について
上林 三郎
1
,
渡辺 勲
1
,
白畑 文明
1
,
湯浅 誠
1
,
星野 龍子
1
,
小関 道子
1
,
斉藤 寿明
1
1聖路加国際病院外来患者事務課
pp.73-76
発行日 1973年12月20日
Published Date 1973/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541205224
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番号制に変更したのはなぜか(保管方法のむずかしさ,検索の困難,請求業務の困難)
当院は従来完全中央保管方式(外来1日1000人)であるが,変更前は,健保,自費,渡航内科,特別診察科目(主婦・乳児の健康管理・妊婦検診)などが年代別になっており,患者が診察券など忘れた時,混乱がみられ,病歴検索に時間を費やした.また,氏名によるアルファベット保管であったため,同姓同名,類似名によるミスファイルが多く,患者に生年月日を確認しなければならないことが数多くあった.さらに行先の指定,確認の方法もなく,紛失あるいは書類が行先不明になっても探しだすことが不可能であった.かつ病歴,診療料金表とを診療終了時に照合する作業をしてから,ファイルしなければならず,いったん他のところにミスファイルされたり,診療各科に置かれたままでも追跡の方法がなかったし,時間的ロスも非常に多かった(表1).
このような業務上のマイナス面が多いため,従来の保管方法を改める必要を痛感し,健保請求と病歴保管を分離して考え,保管方法に番号登録制を導入したら整理しやすいとの結論を得るようになった.また番号登録制は将来コンピュータを応用してデータの整理,あるいは料金請求事務などを行なう場合にも必須のものになると考えたわけである.
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