特集 総婦長
誌上対談
総婦長より医師に望む
増田 澄江
1
1国立姫路病院
pp.51-52
発行日 1967年12月1日
Published Date 1967/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203248
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医師とナースの関係は全く協力的関係である。協力的関係とは,たがいに相手を理解し助け合うことのように思っているが,どうもそうはいかないようである。なぜだろうか,相互に努力の足りない点は認めるが,理解の点で問題があるようにも思う。これはどちらが悪いという責任問題ではなく,おたがいに正しい自己の職場を守るため,あるいは目的を効果的に果たすためには,どんな努力が必要であるかということにすぎない。
医師とナースの目的は,人類に対し健康を保護し生命を守るということで,この両者の協力なくして,人類は健康的に恵まれた生活は望めないといっても過言ではないと考えている。このことは私たちの使命感にも連なる問題であるだけに,自信をもって申しあげたい。そこでたがいに理解を深める意味において私は医師にお願いする次第である。第1に成長したナースを理解してほしいということ,第2は医師は医療チームのリーダーとしてリーダーシップをとっていただきたい,第3は患者の人間性を認めてもらいたい,この3点について申し述べたい。
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