特集 病院外来のあり方
経営からみた病院外来
一条 勝夫
1
1病院管理研究所経営管理部
pp.24-28
発行日 1966年8月1日
Published Date 1966/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202903
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はじめに
病院の外来はもうからぬという人があるかと思うと,外来でもうけて入院で損しているのだというようないい方をしている人もある。わが国の病院医療では外来と入院とは密接不可分の関係にあるので,もうからぬからやめるというわけにはいかないけれども,毎日殺到する外来患者を前にしては,経営的にいったいどんな意義があるのであろうか誰しも疑念をもつのは当然であろう。
ここで病院外来を経営経済的に分析するまえにことわっておかなければならないことは,外来が病院医療の本質上,あるいは現在の医療制度上,必要であるとかないとかいったことはふれないことにする。われわれが当面する現実では,とにかく外来をとり,これに相当の犠牲を払い,また収益的にも依存しているということが明白な事実であるので,この現実を直視して,それがどのような経営経済的な評価をうけるかを考えてみようと思う。
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