特集 リネン・サプライの合理化
アメリカの病院におけるリネン・サプライ
森田 昌子
1
1国立がんセンター
pp.40-42
発行日 1965年7月1日
Published Date 1965/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202616
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1962年9月からアメリカ・ミネソタ州・ミネアポリス市のノースウエスタン病院において,国際看護協会の特恵交換看護婦として1年間すごしました折のことを述べさせていただきます。
最初,回復室に参りましたが,まず感じましたことは,リネン類が湯水のごとく使用されているということでした。まっ白なシーツで回復ベッドが作られ,手術室に運びますと手術を終えた患者を収容して次々に回復室へ帰って参ります。その回復室は麻酔覚醒までで,患者の平均滞在時間は約1時間30分,その間に血液や浸出物でリネンが少しでも汚れますとすぐに取り替え汗が出たり,嘔吐したりすると,回復トレーの中の小タオルで簡単に拭くことができますし,悪感のきた患者には,乾熱保温器の中のあたたかい毛布で,ほかほか包んであげることもまことに容易です。かくして,患者を心持よく清潔に乾燥させるという看護の第一目標をたやすく果たすことができます。この回復室で患者が支払う料金は5ドル,少し滞在時間が長くなると10ドルです。
清潔区域である回復室,手術室や新生児室で働くもののための特別なユニホームがありますが,私も出勤と同時に白木綿のキモノスリーヴのドレスを着用しました。よくプレスのきいたユニホームの寸法はいろいろあり,これも少しでも汚すと着替えるように注意されます。そこでかぶる帽子は紙製のものが使用されていました。
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