特集 診療管理
第4回短期人間ドツク研究会抄録
1 短期人間ドツクにおける尿濃縮テストの実施成績について,他
小関 忠尚
1
,
中川 明子
1
1京都第二赤十字病院
pp.60-69
発行日 1963年2月1日
Published Date 1963/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202059
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当院短期ドック受診者で正確に尿濃縮テストを実施し得たものの中から糖尿病者,循環器泌尿器以外の著しい疾病異常を認めたもの等を除いた282例についてその成績を検討し次の結果を得た。
高血圧症(血圧160/100以上)40例では中10例に尿濃縮力低下(最高比重1020以下)を認め,60才以上12例中6例(50%),40〜50才26例中5例(19.2%),20〜39才0%と高令に至る程尿濃縮力低下の傾向が著しい。動脈硬化症(眼底所見KW第2群以上)74例では13例に尿濃縮力低下を認め,やはり高令者に至る程その傾向がいちじるしい。又心電図異常(心筋障害,冠不全)を有する者53例中12例に,慢性胃炎を有するもの11例中3例に尿濃縮力低下を認めた。更に高血圧動脈硬化心電図異常の3つを有する者ではその41%に,2つを有するものではその24%に,又1つのみを有するものではその13%に尿濃縮力低下を見,多く合併するものほど尿濃縮力低下を来すものが多いことを知った。
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