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病院洗濯の問題点(Ⅱ)—業務の基準化と管理方法
佐々木 澄夫
1
1厚生省医務局国立病院課
pp.57-65
発行日 1962年12月1日
Published Date 1962/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202023
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洗濯業務の能率が思わしくない場合の原因については種々考えられ,施設の立地条件,機械設備,洗濯従業員の待遇,対人関係の不調和など複雑な原因があると思われるが,能率のあがらない原因を大まかに分けると,機械等の洗濯設備と消耗品の充足状況関係のものと,洗濯従業員及び関係従業員の形而上的な欲求不満あるいは洗濯技術が十分でないこと等があると思う。この三要因は勿論何れかの要因単独で,原因となっている場合と,さらには三要因がそれぞれからみ合っている場合がある。病院洗濯においてはむしろ後者の場合が多いのではないかと思われる。
拙著「病院洗濯の問題点(1)」(本誌21巻11号)において述べたように,国立病院における洗濯生産量については,患者1人1日平均洗濯量は360gであって,目標量の500gを下廻っている現状にあり,また洗濯物1kgに費消した洗濯原価は,クリーニング業者の洗濯原価に比較して,小規模病院については決して低額であるとはいえない状況にある。従って洗濯生産量が上らない原因を分析し,それに適応した対策を打ち出すことは,病院洗濯の当面した課題であると思われるので,洗濯業務の基準化と管理方法について以下具体的に述べてみたい。
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