グラフ
病院の物品管理
pp.431-438
発行日 1961年6月1日
Published Date 1961/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201808
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病院で使用する物品は,医療用資材,燃料,給食材料,衣料,硝子製品,陶器,什器備品,洗濯材料,清掃材料,消耗性物品等雑多で,大略六千種類の物が動いて,病院の働きを円滑にしている.これほど沢山の種類の物品を使用する点では,まさに生産事業と匹敵する.営繕用資材を加えると,物品の為に支出する額は患者収入の40パーセントを超し,人件費と共に総支出を二分する.従って,物品管理の良否は,病院の金融,経済に重大な影響をもたらすことになる,殊に,病院経済の貧因はますます増大する宿命にあるだけに物品管理を適切に行って,ムダをなくし,合理化を進めれば,病院経営に寄与する所が大きい.物品管理はもはや大福帳式管理では無理で,大企業のやり方を応用し,企業会計組織の下で計画的に行う段階に来ている.
物品管理の業務は,(1)請求,(2)発注,(3)搬入,(4)検収,(5)保管,(6)配給,(7)使用,(8)棚卸,(9)統計の9項目に分類出来る.物品管理に不可欠なものは伝票制度であり,伝票制度に必要なものはダブルチェック,つまり内部けん制組織である.
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