グラフ
療養所の給食—国立療養所 浩風園
長井 盛至
pp.33-45
発行日 1956年5月1日
Published Date 1956/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201098
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どこの療養所でも栄養部の人達には陽が当つていな過ぎる。病棟の看護婦にはよく陽が当つていて,患者からの感謝も,所長以下の職員からの認識も十分うけいれることが出来るが,栄養部の苦辛は直接自分達の耳に入つてこないばかりか,所長以下スタツフからの関心もうすい。これでよい給食をさせようとするのは要求する方が無理だ。結核治療上最も大切な給食を担当させる栄養部にはもつとよく陽を当ててやらなければならない。これが私の給食改善へのモツトーである。
1日96円10銭平均の材料費で,蛋白質80瓦,脂肪40瓦前後で,熱量2,300カロリーを与えることの出来る献立をつくるのであるが,バラエテイーに富み,綺麗な盛付,美味な味を出すことは調理場全員の努力によつて初めて可能となるのである。
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