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編集後記
小西
pp.55
発行日 1952年10月1日
Published Date 1952/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200549
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燈火親しむよい時候となつた。これからは患者が段々減るシーズンであるので,開業醫家や病院經營の面からは最良の時ではないかも知れないが,各地にいろいろな學會も開かれ,研究や讀書には大いに拍車のかかる秋である。
この秋に相應しく本號はなかなか多彩な誌面となつた。前號のあとをうけて,「臨床醫よりみた日米病院管理」座談會は愈佳境に入り,年來の問題である病院と看護婦の質の問題を始め,手術場と外來,レ線や臨床検査法等の在り方,病院に於ける基礎的研究の問題等前回より通して現在我が國の病院が直面している問題を總ざらえした感がある。非常に發言が活溌なために尻切とんぼで意を盡し得ない所もないではないが,時間の割にはよくもあんなに喋つたものだと,あとで感久しうした次第であつた。味讀して頂ければ幸いである。次に,前號で一寸ふれていた懸案のベツドの問題と眞向から取組む座談會をベツド・メーカーと試みたので御紹介することとした。我が國では,直接診療に關係の深い醫療器械については,これを使う側とメーカーの間に氣心が通じあつて逐次改善のあとがうかゞえるが,所謂調度品ということになるとレデイーメードで間に合せるという習慣がある。これは畢境後者については製作上の註文が餘りないということで,結局關心が薄いということになるのかも知れない。
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