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病院管理の諸問題
尾村 偉久
1
1厚生省国立療養所
pp.6-9
発行日 1950年1月1日
Published Date 1950/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200068
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2 社会保障調査団の病院改良に対する勸告
a)病院の公的奉仕の性格(国民に奉仕すという)を認識せしめること
病院並びにその附属施設が,利潤をあげるため商業企業であると考えられていると判断される場合が極めて多い。この考え方は公立の場合にも私立の場合にも存するのである。大半を公金によりまかなわれている国立病院の場合に於てすら,ごく限られた豫算をわりあてられて病院当事者は,出来うる限り多くの收入を患者の側からあげなければならないような影響を受けている。この結果左の樣な欠点を生じているのである。
(1)入院者の場合,全費用を負担しえないものに差別的待遇をなしやすい。かゝる差別は多くの場合一般患者からの方が多額の收入をあげうるという理由で保険患者に向つて為され勝である。
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