特集 新たな専門医制度と病院
若手医師からみた専門医制度
孫 大輔
1
1東京大学大学院医学系研究科 医学教育国際研究センター
キーワード:
総合診療専門医
,
地域医療
,
プライマリ・ケア
,
アカデミックGP
Keyword:
総合診療専門医
,
地域医療
,
プライマリ・ケア
,
アカデミックGP
pp.967-970
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102678
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2017(平成29)年度から開始が検討されている新しい専門医制度では,これまで各学会が独自に専門医を認定し運用してきた形を改め,第三者機関が評価・認定を統一的に行い,専門医の質を高め,国民の視点にも立った開かれた専門医制度になることを目指している.また,育成される側(つまり若手医師)のキャリア形成支援も重視した制度となることが期待されている.
筆者は卒後14年目の内科系医師であるが,初期臨床研修制度も始まっておらず,また専門医の位置付けもあいまいであった世代であり,当時からすると近年の研修や専門医に関する制度改革は画期的であると感じる.私の経歴は,一般内科研修を終え腎臓内科の専門研修を修めた後,卒後9年目から家庭医療・総合診療の後期研修プログラムに所属する形で研修を行い,現在に至るまで東京都市部のプライマリ・ケアに従事している.また昨年より大学教員として学生教育にも携わっている.保有する専門医資格は,日本内科学会総合内科専門医,日本腎臓学会腎臓内科専門医,日本プライマリ・ケア連合学会家庭医療専門医である.これまで大学病院や大規模市中病院の専門内科,また中小規模の市中病院や診療所でのプライマリ・ケア,在宅医療など様々なセッティングでの医療を経験してきた.このような立場から,今回の専門医制度に関する論点に関していくつか私見を述べてみたい.
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