特集 病院のセキュリティ
バイオメトリック認証技術の最新動向
瀬戸 洋一
1
1公立大学法人首都大学東京 産業技術大学院大学
キーワード:
バイオメトリクス
,
認証
,
識別
,
脆弱性
,
プライバシー
Keyword:
バイオメトリクス
,
認証
,
識別
,
脆弱性
,
プライバシー
pp.552-557
発行日 2012年7月1日
Published Date 2012/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102307
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バイオメトリクスの重要性が認知されたのは2001年である.同年9月11日に起こった米国同時多発テロを境に,バイオメトリクスへの評価が大きく変化した.それ以前は,バイオメトリクスは使えるか使えないのかといった導入賛否の議論が行われていた.利用も,重要施設の入退出管理などの市場に限定されていた.しかし,9月11日を境に,なぜ使わないのか,本人確認における主流の技術であるという導入を前提とした意見が大勢となった.
一方,日本におけるバイオメトリック技術は,2004年10月に金融機関のATM(Automated Teller Machine)への静脈認証装置の採用,2006年にはIC旅券(顔認証),入国管理システム(顔および指紋認証)2007年にはIC運転免許証への顔データの実装というように,社会基盤システムに着実に展開された1).
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