書評
NPO法人 マンモグラフィ検診精度管理中央委員会 編『デジタルマンモグラフィ 品質管理マニュアル』
石田 隆行
1
1広島国際大学医用画像工学
pp.893
発行日 2010年11月1日
Published Date 2010/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101824
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
乳癌の撲滅,検診の早期受診を啓蒙・推進することを目的とする世界規模キャンペーンのピンクリボン運動は年ごとに活発化し,広く国民に知られるところとなった.それに伴い,マンモグラフィ検診の受診率も年々増加している.このことは,全国各地で行われているマンモグラフィの品質管理の重要性を高めている.また,近年になってマンモグラフィのデジタル化が急速に進んだことから,これまでのアナログマンモグラフィの品質管理の方法を見直したデジタルマンモグラフィの品質管理マニュアルの必要性が高まった.
わが国で,この必要性にいち早く応えたのが,日本でマンモグラフィ検診の精度管理の核となって活動を続けているNPO法人マンモグラフィ検診精度管理中央委員会(精中委)である.精中委が編集した『デジタルマンモグラフィ品質管理マニュアル』(医学書院)は,International Electrotechnical Commission(IEC)がまとめた国際標準の精度管理法や欧米の精度管理のガイドライン,日本画像医療システム工業会の表示モニタの品質管理ガイドラインなど,世界中で採用されている国際的な精度管理の方法を参考にしながらまとめられており,国際水準の品質管理法が一読しただけで実践できるようにまとめられた優れた書籍といえる.
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.