特集 長期療養ケアにおける看護の役割
療養病棟における看護師の役割―生活を看るプロフェッショナル
桑田 美代子
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1医療法人社団慶成会 青梅慶友病院 看護介護開発室
キーワード:
生活支援
,
看護師の役割
,
チーム医療
,
看取り
,
老人看護専門看護師
Keyword:
生活支援
,
看護師の役割
,
チーム医療
,
看取り
,
老人看護専門看護師
pp.334-337
発行日 2010年5月1日
Published Date 2010/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101684
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■看護の役割が発揮できる場
青梅慶友病院(以下,当院)は,許可病床数736床(医療療養病棟239床,介護療養257床,認知症疾患型240床)を有する病院である.入院患者の平均年齢約88歳,平均在院期間3年4か月,8割が認知症を有し,9割が亡くなる“終の住処”の役割を担った施設でもある.筆者は15年前,老人看護を極めたいと考え就職した.入職当時は「介護力強化病院」と呼ばれており,ケアの質向上にスタッフが一丸となって取り組んでいる姿は,急性期の医療機関にはないパワーを感じたのを覚えている.
看護師は“療養上の世話”と“診療の補助”という2つの業を行う者と保助看法には定められている.療養病棟では“診療の補助”以上に“療養上の世話”についての役割が大きいことは事実である.しかし,医療についての知識と,生活支援の知識・技術も合わせて必要とされるのが療養病棟であり,看護師本来の役割が最も活かせる活動の場であると考えている.また,現在検討されている多職種との連携,チーム医療についても以前から実践されている現場でもある.今回,これまでの経験をもとに,療養病棟における看護師の役割について述べたい.
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