特別寄稿
医療安全の院内体制を有効に機能させるためには―報告制度と委員会活動の問題点を考える
相馬 孝博
1
Takahiro Souma
1
1国立保健医療科学院政策科学部
pp.46-49
発行日 2004年1月1日
Published Date 2004/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100747
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
2002年4月に発表された医療安全対策検討会議報告書1) において,「医療機関における安全管理体制の整備の徹底」のため,「全ての病院及び病床を有する診療所について,(1)医療の安全管理のための指針の整備,(2)事故等の院内報告制度の整備,(3)医療安全管理委員会の開催,(4)医療の安全管理のための職員研修の開催を義務付ける」こと(第3章第1項)になり,同年10月から実施の運びとなった.これら4項目について,構造としての整備はなされていても,機能しているかどうかという観点から見ると,いまだ難渋している医療機関も多いと考えられる.本稿では,院内の報告制度と安全管理委員会の問題点とその運営のポイントを提示してみたい.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.