特集 変革に立ち向かう病院―病床削減と人材難に対処する
「変わる病院」戦略的事例:非自治体病院再編 病院の統合と活性化
川上 義和
1
1KKR 札幌医療センター病院
pp.332-335
発行日 2007年4月1日
Published Date 2007/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100528
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国家公務員共済組合連合会(KKR)は,財務省管轄の認可法人(特殊法人の1つ)である.直営病院25,旧令病院11を擁し,ほとんどが戦後まもなく発足,国家公務員とその家族ばかりでなく一般国民に開かれた医療機関である.
1997年,経営状況が健全でない病院を整理統廃合するため「直営病院再編・統合計画」が決定され,具体的な動きが始まった.旧幌南病院と旧斗南病院は同じ札幌市にあり,いずれも1952年前後にそれぞれ結核療養所,職域診療所として出発したが,順次一般病院へと脱皮を図り,北海道民に高度,良質の医療を提供するべく努力してきた.しかし,一方の病院に巨大な累積赤字があったため統合することになり,長年にわたる推進期間の後,両病院は2006年4月をもって統合を完了し,KKR 札幌医療センター(本院)と KKR 札幌医療センター斗南病院(分院)となった.
ここでは,この統合の経緯とアウトカムを紹介して大方の参考に供したい.
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