連載 病院管理フォーラム
■診療放射線部門 刈谷豊田総合病院・3
診療放射線技師に求められる医療被ばく管理―病院における放射線管理士の役割
佐野 幹夫
1
1医療法人豊田会刈谷豊田総合病院放射線技術科
pp.500-503
発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100322
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●医療被ばくをめぐる状況
昨今,医療被ばくに関する記事がマスコミ等でよく報道されるようになった.この背景には高性能な放射線装置や医療技術の進歩と共に膨大な画像データを収集する代償として医療被ばくが増大している現実が存在する.
まだわれわれに鮮明に記憶されている衝撃的ニュースは『Lancet』論文注 1) である.「日本で発症するがんの 3.2 %は X 線診断装置による医療被ばくが原因である」と報じた.あまりにも一方的な報道ではあるが,今や医療の現場で検査が氾濫しているのは事実であり,日本の医療被ばくが増大の一途を辿っているのを否定できない.
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