雑誌レビュー
“The British Journal of Occupational Therapy(1976年版)”まとめ
原 和子
1
Kazuko HARA
1
1神奈川総合リハビリテーションセンター・作業療法科
1Kanagawa Rehabilitation Center.
pp.537-539
発行日 1977年7月15日
Published Date 1977/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101517
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シェークスピアを思わせる文学的OT観
6月号に英OT協会(BAOT)の主催する第1回欧州全体会議のプログラムが入っていた.英エジンバラにて1977年5月10日から13日なのでもうすぐである.結果に興味がもたれる.と言うのは主題が“To existor to live?で「実存かさもなくば生存のみか」とでも訳したらよいのだろうか,哲学的でOTの目的を,生きる意味の探求につなげることに言い得て妙である.漠然としすぎると感じるむきもあるでしょう.確かにBJOTの立場は技術の追従に熱心とは言いがたく,従って学問的科学的香りに少々かけるのだが,反面,いわゆる科学亡者といった物の見方の狭さがない.患者の生き方に英国的幸福論を求めるが故にOTの範囲は広がり深みを増してゆく.
1月号コメント「障害と失業」に昨今の不況が,多くの身障失業者を出し福祉予算を圧迫しつつあり,新規及び再就職を困難にしMr.Wilsonをして「私達は私達が払えるだけの準備や余地以上の政府からのサービスをするわけにはいかない.もはや税金をくいすぎた……」と言わしめている記事がある.
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