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編集後記
松村 秩
pp.776
発行日 1973年10月15日
Published Date 1973/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100725
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特集に脊損をとりあげた.現在のリハビリテーション医学の基礎となっている技術のいくつかは脊損のリハビリテーションのなかから開発され,発展してきている.徒手筋力検査がアメリカでポリオの筋力の回復過程を評価するために開発されてきたように,ADLテストや車椅子を始めいろいろな補装具類がそうである.リハビリテーション医学の技術面は脊損とともに発展してきたところがある.同じ脊損でも胸腰髄の障害者のリハビリテーションはかなりうまくいっているが,頚髄損傷では上肢機能の点でまだ未解決な問題が多く残されている.今回は脊髄のうち頚損の機能的OT,pre-voc OTを始め,医学的な面における障害因子や車椅子,Driver training,それに心理・職業的などに亘ってとりあげた.そのなかでもDriver trainingは,今後もっととり組んでゆかなければならないし,脊損の社会復帰にとって大きな福利をもたらす重要な問題になってくるものと思われる.
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