特集 耳鼻咽喉科と感染症
II.感染解剖学
頸部(リンパ節)
佐藤 武男
1
Takeo Sato
1
1大阪府立成人病センター耳鼻咽喉科
pp.767-771
発行日 1980年10月20日
Published Date 1980/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492209146
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I.はじめに
頸部は重い脳を支持し,直立歩行という運動形式と姿勢を保持するための役割を担っている。頸部の横断面でみると,前方の1/3の部分は頸部内臓であり,この中には咽頭・喉頭・気管・頸部食道・甲状腺・副甲状腺があり,さらにその両側には重要な血管・神経・リンパ節が上下に走っている。
後方の2/3の部分は,頭部を支持するために深頸筋(椎前筋群,斜角筋群)と頸椎がある。この部分の病変は比較的少なく,まれに頸椎結核(Pott病)がみられる程度である。
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