特集 耳鼻咽喉科手術の危険度
鼻
鼻中隔矯正
佐々木 好久
1
1駿河台日大病院耳鼻咽喉科
pp.723-724
発行日 1969年10月20日
Published Date 1969/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492207347
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麻酔の際の危険と注意
塗布麻酔を主とするもの,全面的な浸潤麻酔を行なうものそれぞれに好みと理由があるが,塗布麻酔の場合,鼻中隔の大部分は,前篩骨神経により支配されていることから嗅裂部に麻酔のガーゼあるいはタンポンを十分にしておく。
浸潤麻酔の場合,添加したアドレナリンによつて脳貧血やショックの発生することもある。また眼華閃発,瞳孔散大,眼瞼下垂,眼筋麻酔,失明などの眼症状が一過性に発生することがある。これは後篩骨静脈をへて,網膜中心静脈への麻酔液流入によるものとされている。注射時血液の逆流に注意すべきである。
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